I am not needed even tomorrow.
明日なんて来なくていい。…とある性処理奴隷の記録
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DATE: 2010/09/26(日)   CATEGORY: ぼくのなみだ
CRAZY CLOUD
行く手を阻むいくつもの障害。
きっと何もかもが「行くな!!」と引きとめていた。






23日に名古屋に行くと決めたのは8月の下旬だった。
その時はもっと穏やかに・・そしてスムーズに、ある意味のんびりと名古屋へ行くつもりだったし

行けるはずだった。

9月に入って雲行きはどんどん怪しくなっていく。


まず、飼い主様の予定が詰まり始めた。
案の定23日には外せない「仕事」が入ってしまう。

ギリギリまで時間が解らなかったが、最終的に予定がわかった時点でご一緒できる可能性は1~2時間だけとなっていた。

それでも行く!当たり前だ。
時間なんて関係ない。飼い主様に使っていただけるなら・・飼い主様に触れられるなら・・・・

それがたとえ1分であったとしても家畜なら喜んで行く!!

ただ、今回の障害はそれだけではない。

このブログでも書いたが、突如聴覚の半分以上を失った凛の右耳。

どうしよう・・と本気でウロたえた。
飼い主様の「ちゃんと治療しなさい。」という言葉がなければ、きっとまた自暴自棄になっていただろうと思う。

それでも、ある程度の回復がなければ今回の名古屋行きは諦めなければならないだろう。

長時間の移動は耳にはかなりの負担。
とても悲しい事だったけど、覚悟を決めざる得なかった。


耳鼻科の先生には2週間で元に戻ると言われたけど・・・
もしも、このまま薬を飲んでも元に戻らなかったら・・・・

不安だった。

ますます暗雲は厚く垂れこめ、空を覆い尽くす。


それでも信じた。絶対に名古屋に行けるとがむしゃらに信じた。
何を根拠に・・と言われると困るが

家畜には飼い主様が呼んでいる声がずっとずっと聞こえているのだ。
見えなくても頑丈な鎖が凛をぐいぐい引っ張っているのが解るのだ。


この先に・・・飼い主様の手がある。


それに凛の強い強い思いが重なる。
どうしても行きたい・・・

いや、絶対に行く!



そして、万が一の「名古屋行き断念」を断ち切るように
ネットでとあるものを注文した。




飼い主様のお誕生日プレゼント。
買おうかどうしようか・・本当にギリギリまで迷った。


散々迷ったけど、渡さない後悔はしたくなかった。
ネットで注文して・・ラッピングのサービスが無い!っていうから凛が包んでリボンをかけて

それから何度も頭の中でシュミレーションをする。


「あの・・これ・・お誕生日プレゼントです!!」

喜んでもらえるだろうか?
それよりも・・受け取ってもらえるだろうか?

迷惑になったり邪魔になったりしないかな・・。家畜からモノは受け取らない!って言われないかな・・・大丈夫かな。

相変わらず不安はつきない。

人間のフリをしていた頃に「プレゼント」でもいっぱい傷ついてきたから・・
とある人に凛が渡した「プレゼント」は無表情で受け取られ、そのまま5年以上もその人の部屋に放置されていた。

ヌメ皮の財布だったんだ。箱も開けずに埃をかぶって・・
すっごい悔しかった。

とある人におくったチョコレートは冷蔵庫で賞味期限を2年すぎ・・白くなっていたし


もともと喜んでもらうのが好きだから、プレゼントを選ぶもの渡すのも大好きだったんだけど
そんな事が重なり、いつの間にか「凛が選んだプレゼント=迷惑なもの」という図式が刷り込まれて

臆病になってしまった。



もしも、飼い主様に「こんなの受け取れないよ。」と言われたら
「はい。じゃ、凛が使いますから・・勝手なことしてごめんなさい!!」と笑顔で言う。

そんなシュミレーションばかりをしてしまう。



悪い癖だよ。まったく・・
家畜の内部にも「暗雲」が広がる。



そして

名古屋行き3日前。

鏡の中の凛はひどい顔をしていた。

医者が言うように2週間で聴力は戻ったが
2週間治療の為に飲み続けたステロイドという強い薬の副作用で

顔から首、そして鎖骨から腕にかけてニキビのような吹き出物のような赤い発疹が治まらない。

浮腫みもあり、あちこちがパンパンに膨らんでいる。


とても・・飼い主様の前に出ていける顔や身体ではない。


信じた薬が、毒に変わった瞬間だ。




塗り薬でどこまで抑えられるか・・
自分の解毒能力がどれほどか・・・









「凛、使ってやる。」
「肉穴便器がどういうものだが、教えてやろう。」

「凛はもう永遠に私の家畜なのだから・・・・」




「凛、逢いに来い!」








飼い主様ぁ・・・

凛は名古屋に行きます!!

どうか・・使って下さい。

使って・・下さいって言えるほど・・・綺麗な身体でなくてごめんなさい。

どうしよう・・こんなんじゃ、嫌われるかな。

鏡の中で顔を上げる事が出来ない。







どうしよう。










真っ黒に膨れ上がった
うねる雲の流れ。

それは家畜の内部だけか
それとも単なる「お天気」の話か。






23日。



その日・・・




大阪でも名古屋でも
雲は大荒れ、雷鳴が轟き

大粒の雨が空から大量に降り注いだ。




CRAZY CLOUD...




大きな紙袋と
小さなリュックに着替えとメイク道具だけを詰めて

凛は大阪の小屋を飛び出した。


遠くで鳴る雷と近くでなる雷。
どしゃぶりの雨の中を堂々と駅まで向かう。




10時発の電車に乗り込んでやっと
「名古屋に行けるんだぁ」という確信を得て

座席に沈みこんだ。



飼い主様ぁ・・・・

一応、雨よけのカバーはしたけど紙袋はやっぱり濡れてしまった。

ああ・・せっかく用意した「お誕生日プレゼント」なのに・・・



小さくつぶやいて身体を座席で縮める。



CRAZY CLOUD...





飼い主様ぁ・・・

今、凛は飼い主様に支配していただいている事だけが拠り所です。

生きてていいんだ・・って

思えるのは

凛が飼い主様の家畜であるという事実がここにあるからです。


使ってください。


凛は飼い主様専用の性処理肉穴便器です!!


使って下さい!!



以前のような祈りでは決してない。




「ああああああああ・・・・!!!」


ぐいっと首輪を引かれた気がした。
凛が不安になる度に、弱気になる度に

太く頑丈な鎖は、凛の全てを支配する所有者の元へと強く強く引かれて行く。



「すっかり飼われているだろう?まだわからないのか?馬鹿な家畜だ。」
「何も考えなくていい。価値や意味は私が与えてやろう。」





はい!!





そうだ・・。
馬鹿な家畜がいくら考えたって

ダメだ。



凛は飼い主様の家畜。
凛は飼い主様専用の性処理肉便器。


ただ「それだけ」







雲を断ち切れ
嵐を切り裂け

そして全てに立ち向かえ。





電車の中から窓の外を見る。



雷が雨が・・・・・
止んでいる。







空を覆う雲も白みがかって
うねる事なく穏やかに流れゆく。





ああ・・やっと、雲は抜けた。




CRAZY CLOUD....





遠くなっていく黒い雲を彼方に見送って
陽のもれる行く手を見つめる。


さあ・・どうなるか。

電車は静かに名古屋へと向かっていた。


つづく
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