I am not needed even tomorrow.
明日なんて来なくていい。…とある性処理奴隷の記録
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DATE: 2010/05/18(火)   CATEGORY: ぼくのうた
フラグメンツ2
バラバラに浮かんでくるもの。
一つ一つの欠片。











その時、僕の部屋には二人の男がいた。


その時以来、見た記憶もないから
強引に押し入られた末に居座られたんだと思う。




そんな男が僕の記憶の中に山ほどいる。





一時期手を染めた「テレクラ」という寂しさを紛らわす方法は
自暴自棄となった僕に次々と飢えた男を運んできた。

いや・・

最初は呼び込んだのだ。

この僕が・・・


何かに取りつかれたかのように自分の「肉体」を痛めつけてくれる人を
そんな可能性を持った人を

欲して、欲して狂っていた。





20歳になったばかりの頃の話だ。




この仮の肉体をぐちゃぐちゃにして叩き潰してほしい。

出来るなら「殺してほしい」





頭のおかしい寂しい「オンナ」だと思われていただろう。
都合のいい「オンナ」だったかもしれない。


ただ、どの男も「僕を殺す」ほどの勇気もなく、かといって「面倒」を背負いこむのも御免と
通り過ぎるだけで終わってしまう。

だから、毎回思い浮かぶ顔も違うのだが・・・



その記憶だけは、はっきりと僕の中に残っている。




僕は、二人の男に囲まれて不機嫌だった。
自分の部屋に突然現れたわけのわからない人物。

時々こういう事があった。
寂しい時には「テレクラ」で人を求めた僕だが、そうじゃないときは徹底して無愛想。

今でこそ、知らない人物がいきなり部屋を訪ねてきて押し入ったりしたら「警察へ!」と常識的に思えるのだが
その時の僕は「やるなら、やれよ!」のやけくそ状態だった。

それでもすぐに股を開いて「はい。」とするのは癪に障る。
だから僕は不機嫌さを前面に出して男二人相手に「下らない押し問答」を繰り返していた。





「どっか遊びに行く?」

ーは?何であんたらと?


「じゃ、ここでやるんだ。」

ーやらない!!


「やりたいでしょ?」

ーやりたくないって!!


「俺らはすげーやりたいんだけど。」

ー知らない。



意味がないやりとり。それでも一人でイライラと正体不明の焦燥感に蝕まれるよりはずっとマシと・・どこかで思っている。

救いようのない負のスパイラル。
結局はなしくずし的にやる羽目になって、男が帰っていくとまた寂しくなって「テレクラ」に電話をしてしまう。

もうパターン化された行動に嫌気がさす。
馬鹿だ・・ほんとに。





今でも思い出すと気分が悪い。





30分ほど押し問答は続いた。

気付くと1人はベッドの上に寝転がり、1人は床の上にどっかりと座っている。


僕はすっかり疲れてベッドの端に不貞腐れたまま座っていた。

もう喋る気もしない。


『早く帰れよ・・。』


内心、そう吐き捨てて、大きな溜息をついた・・・・




その時だ




床に座っていた男がベッドの下から一冊の雑誌を見つけてしまった。


「何だ?これ・・」


それは過激露出系の投稿雑誌。
誰かが僕の部屋に置いていったものだ。


「読んでいい?」


返事をしてやる必要もないだろう。



案の定、僕の返事を待たずに、男は雑誌をベッドの下から引っ張り出す。
しかし、僕はすっかり忘れていた。




その雑誌の上に「ローター」を置きっぱなしにしていた事を・・・・





カタンと音がして「ローター」が床に落ちた。


ーしまった!!


みるみる顔が強張るのがわかる。
反対に男たちの顔が緩んでいく。



「これ見ながらオナニーしてた?」

ーしてない!!

「じゃ、なんでこんなおもちゃがあんのか説明してみろ。」

ー知らないって!!


面白がって近づいてくるベッドの男に、僕は簡単に捕まってしまう。
床の上の男はローターのスイッチを確かめ、僕にその振動音を聞かせた。



ブル・・・



抵抗し、足を閉じ、近づく男を睨みつける。




ブル・・ブル・・・



からかい半分だった男の腕に力がこもる。
何としてでも押さえつけようとするその腕が、僕の肩に食い込んだ。



床の上の男も僕の片足を押さえつけて、何とか震えるローターを僕の股間に当てようと必死だ。



「気持ちいいんやろ?これ・・ほら・・」


暴れながらベッドに倒れ込むと、一瞬足が開いたようになり
すかさずローターが股間にあてられる。


ービクン!



何でこんな時は敏感なのか・・・


ーいやや言うてるやろ!・・離せっ!!


「そんなに暴れない暴れない。気持ちよくしてあげるから。」


そこからは必死になって抵抗した。
向こうがあきらめるまで無言になってジタバタと。

何とか腕を逃れ、ベッドにうつ伏せになって縮まった僕を二人の男が見つめる。

遊ぶだけだったつもりが、向こうも思わぬ疲労であっけにとられた形だ。



それでも床の上の男は簡単には諦めていない様子だった。


彼は・・僕にあるゲームを持ちかける。





「わかった、わかった。」


んじゃ、ゲームをしよう。
30秒だけこの玩具を股間にあてて、いかなければ俺らは何もしないで帰るよ。


やりたくないんだろ?オナニーも好きじゃないんだよな?

だったら30秒ぐらい平気だろ?








ー30秒くらい・・・




それは罠だった。







ゲームなんかムキになる方が負けるに決まってる。


「絶対にいかない。」


そう身構える事で、余計に罠にかかりやすくなってしまっていた。




しかし、その時の僕は気付かない。



ローターは強にセットされ、その凶悪な振動が僕のクリトリスだった所にあてられた。


ー!!!!


自分でオナニーをする時は、いきなりこんなに強く敏感な所へ当てたりしない。
その強烈な刺激に一瞬「熱い!」と感じたほどだ。


思わず身を捩って、足を閉じかけた僕だが
床の男に片足を、ベッドの男に両手を押さえつけられてしまった。


「いーち、にーい、さーん、しいーい・・・」


間の抜けたカウントが響く中
ローターはクリトリスだった部分をソフトに撫でていく。



ーいいっ!!!



押しあてられると強烈すぎて逆にイキにくいのだが、ソフトに不規則に当てられると
せり上がってくる快感が、ぐるんぐるんと僕の中で渦を巻く。



・・10秒経過。


一度快感を得て目覚めてしまった場所は、脈打ちながら勃起し
必死でブレーキを踏む僕との間に摩擦が生じ

火花を散らして・・僕は快感の方へ引きずられていく。


ーぎいいい・・・っ!!!



「感じてないよな?」



見下した視線。

囲まれて罠に落ちる感覚。



『感じてない!!』
と強がりを吐こうと思ったが、もうそれほどの余裕もなかった。



・・20秒経過。




あ・・・
あ・・・

は・・・





陥落は目の前だった。

「いきたくない。いくもんか!言いなりになってたまるか!!」


という気持ちを

見下し、ニタニタといやらしく笑う男の前で惨めに敗北を認めるというマゾ的な快感を欲する方がはるかに速くゴールに到達す

る。





あ・・


ーぎいいいいいいい!!!


奥歯を食いしばって、顔をぐしゃぐしゃにしかめ
体中をガチガチに強張らせて踏ん張った。



「にじゅうごー、にじゅう・・・」




しかし、一歩遅かったのだ。


「いやあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」






イクとは言わなかったが、既にイッてしまっていた。
言わなければ判らないだろうと思ったが・・イッた後でのクリトリスへの強烈な刺激はとても耐えられたものではなかった。


「やめええてえええええええええええええええええ!!!」


たった5秒でも・・





僕の叫び声に男たちの笑い声が重なる。

その瞬間の惨めさ、情けなさ・・





結局、僕は二人の男に散々やられたいだけやられてしまった。

今になっても顔も思い出せない二人の男に・・。





その二人のやり方や行為自体は今でも許せないが


あの瞬間に感じた感覚は・・長く僕を支配している。
恥辱、凌辱・・そして堕とされ、支配される。あの感覚・・・


血が騒ぐ。
確実に僕の中を流れるマゾの血が。













・・部屋に知らない人が訪ねてくる、いたずら電話が頻繁にかかってくる、町を歩けば誰かに付け回される。


どうなってるのかよくわからないまま、恐怖に翻弄され続けた僕。

このしばらく後
友達からの電話で、とんでもない事実を知ることとなった。




「お前の電話番号売られてるぞ。」


ーは?


「誰かに電話番号教えただろ!」


ーうん・・・まぁ・・・



「テレクラ」で出会った何人かに部屋の電話番号を教えていた。
まだ携帯など普及してなかった頃の話だ。



その友達が出入りをしていたとある雀壮で
「すぐにやれるオンナ」の電話番号を買ったという人物に会ったというのだ。

その電話番号こそが僕の家の電話番号だった。




「びっくりしたぞ。知ってる電話番号で・・・。何やってんだ・・まったく。」

ーあ・・・うん・・ごめん。


「いいか!今すぐ電話番号を変えろ!出来るならしばらく家を出ろ。」





今もその友達に感謝している。
あの日々がずっと続いていたなら・・

僕は今頃この世にいなかったかもしれない。




無防備で無知。
無謀で無節操。

「殺してほしい」なんて本心から願うものか。

ただ寂しかっただけ・・・・









ただ・・誰かに「存在」を認められ
笑って喋りたかった・・それだけなのに・・・・











これも一つの欠片。






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