凛のこころもご主人様のもの。
見える、感じる、ことの出来るあらゆる部分だけでなくて
とうとう無意識層や神経伝達までも覆い尽くすご主人様の声。
変化はゆるやかである。
でも着実だ。
端的に言えば、イケなくなった。
以前は
ご主人様の声に従い「イクことそのもの」をコントロールされる事が嬉しかった。
それは「常にイキたい状態」である凛が、ご主人様の声に従っていくことで、
意志のない家畜が好き勝手に思い通りにイケないという苦しさがたまらなく嬉しかった訳だけど
今度は、ご主人様の「いっていいぞ」という声がなければ電源そのものが入らなくなった感じだ。
つまり「苦しい」よりも「虚しい」ということ。
「絶対にイケないと解っていてそれでも肉穴を弄繰り回さなければならない」
という終わりの見えない「虚しさ」の誕生である。
端的に言えば、イケなくなったのだが
気付けばあまりにも衝撃的な変化だ。
それでもここまで覆いつくされていることがとてもとても嬉しい。
虚しくてもご主人様の声に従って「惨めな姿」を晒して楽しんでいただくのが嬉しい。
とうとうここまできてしまった。
焼きつけよう、この風景を。
きっともう戻ることはないから。
凛はそっと手を振る。もっと先にいくよ…
凛は、ご主人様に蝕されてやがて消滅する。
隷属とはそういうものだと思う。
そして我々はそれを「幸せ」だと感じる。
そういう類の変態なのです。