I am not needed even tomorrow.
明日なんて来なくていい。…とある性処理奴隷の記録
DATE: --/--/--(--)   CATEGORY: スポンサー広告
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
DATE: 2013/03/20(水)   CATEGORY: ぼくのきもち
在るより近く①

存在するというのは凛にとってとても困難な事だった。

それが数年前に「ご主人様の家畜」という本来の場所を得て
やっと存在の意味を知った。



でも「凛」は存在しない。
この世間では「凛」という家畜が存在してると誰が認めるのか?

女性でもなく、男性でもなく
奇形の胸とデカクリをぶら下げて、性処理にしか使えない肉穴をパクパクさせた変態。
大多数の感覚から大きく外れ、全てから零れ落ちた人間以下の家畜が
この世間の中で息をしていることなど多分、街を歩く人は想像もしないだろう。

皆が同じように息をし、多少の違いはあっても同じような感覚を共有するから
わざわざ「存在している」と確認しなくとも
そこに疑問すら抱かず、生活している。


だから「凛」は存在しない。
世間の中には「凛」の存在する場所などなかった。

性別すらも「凛」の存在を認めなかった。




それは当たり前なのだ。
変態だ、奇形だ…の前に

「凛」は

ただ、唯一
ご主人様のためだけに存在するのだから。



その「存在している」という状態をこれまでじっくり眺めていたような気がする。
あるいは「ご主人様の家畜」がここに居るという事象。
凛が物象として「ご主人様の家畜」として存在すること。

疑いもなく「ご主人様の家畜は凛である」「凛はご主人様の家畜である」という、シンプルな事実が教えてくれる「存在している」ということ。


そして今回
以前よりも高度で純粋なカスタマイズがはっきりと
「ご主人様の家畜として存在している」という事はどういうことなのか?を教えてくれる。

ご主人様と4年積み重ねた時間から生み出された高さから真っ逆さまに堕ちた
凛というご主人様の家畜の幸福。




凛に戻る場所など、ない。



ご主人様が「戻らなくていいぞ」と言った。

「存在している」よりも「もっと近くに来い」
ご主人様が「凛!」と呼んだ。




土曜日の夕方。
3月の上旬らしからぬ暖かい風に、戸惑う。

ご主人様の到着は夜だと聞いていたので、しばらく買い物に出かける。

ズルズルのモヘアニットのロングセーターにレギンス。
ライダースーツもどきのジャケットにブーツのパンクスタイル。

この衣装は特にご主人様と摺合せをしたわけではないけど、
ご主人様を思って揃えた格好だから、着ているだけでワクワクする。

ご主人様と進めるとある作業にはパソコンが必要で
持参したのはこの日までに購入し作業用にHDDも交換したものであるが
付属するマウスを持ってなかった。


「マウスだったらワゴンで500円くらいで売られているよ」


ご主人様の言葉、そのままの状態で売られているマウスを手に取る。
値段は500円。
他を見るでもなく「コレだ」とすんなりレジへと持っていく。

ご主人様の言う通り。


その他の買い物も足早に済ませて、宿の檻に戻る。


何より早く準備がしたかった。
ずっとずっと研究してきた「メイク」がある。
ご主人様に喜んでいただく為の「メイク」したくてしたくてウズウズしていた。
それを考えるだけでゾクゾクが抑えられない。


ご主人様にじっくりと顔を覗き込まれると
背筋がビシっとして胸がドキドキして、気を失いそうになる。

その瞬間の訪れを待つ。



今回のご主人様の高度なカスタマイズは○○○風なメイクというものだった。
これが何故高度なカスタマイズなのか、という部分には説明が必要だろう。

その昔、頑張って「女性」をしていた頃
メイクについてはかなり抵抗があった。

それはスカートと同じで逃げ場のない「女性」をしめすマークのような気がしていたからだ。

ただ服装、特にスカートにはパンツスタイルというそれなりの逃げ場があったが
「メイク」にはそれがなかった。

故に凛の中にそもそも「メイク」の習慣がない。

だから、相当努力しなければその当時「女性」を装うことが出来なかった。

例えばその当時頑張って「お姉さん風」のメイクをしていたとする。
そんな時、
出会ったS男性に「ロリータお人形さんメイクが好きだから今度からそうして。」とリクエストされた場合
そのリクエストには応えることができなかっただろう。

まず「お姉さん風」そのままを受け入れてくれないのか?という事だ。
もうすでに頑張って頑張ってかなりの嫌悪を押し殺してしている「女性」に見せる行為(メイク)に関して
「すごい」「よくやっている」の言葉もなく否定から入る。
そりゃ、S男性にしてみれば女性を装っている凛は女性にしか見えないのだから
メイクをするという行為が凛にとってどれだけ「負のエネルギーの塊で耐えている」ものなのか
理解することは出来なかっただろう。
ロリータお人形さんのメイクが好きなら、そういうメイクをしてふんわりフリフリの服を着た「ちゃんとした女性」と付き合えばいいと感じてしまう。


凛である必要はまったくない。


しかし、こうした事がそれほど凛に頻繁に起こらなかったのは
凛が器用でそれなりに「きちんと見栄えするメイク」が出来たことと
S男性の多くは「無意識で」自分の好みの服装とメイクをした人(ライフスタイルを持った人)をパートナーに選んでいるからだ。それ故、相手のメイクなど見ていない。無頓着であるという人も多いと思う。
口紅の色などのポイントでの好みは伝えるかもしれないが、わざわざ「好みのテイストに変えて」などとリクエストする事は稀だろう。
あるいはSMの主流であるなら「露出の多い服」に「娼婦のようなメイク」だろうか。

だからメイクは凛が自ら発する「負のエネルギーの塊で耐えている」以上のものは求められることが無かった。



話をご主人様と凛に戻そう。

まず、凛が女性ではないという部分で、
「メイク」をするという習慣が皆無だというのは解っていただけたと思う。
「メイク」をする必要性もまったくもって感じていない。

それはご主人様と凛にどういう意味を与えているのかといえば
それでいい。という事なのだ。

世間が凛に押し付けてくるような性別に紐づけられて想定される「メイク」は
ご主人様にとっても、凛にとっても
まったくもって必要ない。

それは、ご主人様が凛の姿を正しく知っているから成し遂げられるベースの部分である。


つまり、男性でも女性でもない人間でもない。
ご主人様の家畜であるという本来の姿。

世間の中に「男性でも女性でも人間でもない」モノに相応しい「メイク」など存在しない。

では凛にとって存在する「メイク」とは、ご主人様の意思、それのみなのだ。

今回、
ご主人様が「○○○風のメイクにして」と言ってくださった。

ドキリとした。

ご主人様の家畜としての存在から
「凛」と呼ばれ「もっと近くに来い!」と、ご主人様の声が凛を突き刺して。
嬉しくてもがく。

これを聞いた時、凛は今までの器用さで誤魔化す「メイク」を恥ずかしく思ったし
ご主人様に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「もっと研究しなくては!」と意欲が沸き起こる。今までにないほどに強く。

ご主人様の言葉だけが凛を動かしていく。
今回のような「メイクがしたい」という気持ちも(自発的には)初めて沸き起こった。
それは「ご主人様の意思」。

凛には何もない。


ご主人様の方へズルズルと、もっと近く、より近く
引き寄せられていく。

ご主人様の声に従う事しかできない家畜がズルズルと。




この日まで必死で研究したメイクだったが
事前に一度も練習やリハーサルができなかったので

鏡を見ても、どこか不完全な気がした。

直しても直しても納得がいかない。
でもこうしてご主人様の為に悪戦苦闘する時間が楽しくてしかたがない。


とうとう1時間以上かかってなんとかウィッグを被る手前までこぎ着けることが出来た。


その時、玄関のチャイムが鳴る。




どうしよう、まだ途中なのに…
オロオロしてもご主人様の足音は近づく。

触れられると思うと「お漏らししそう」なほどムズムズする。





ご主人様の近くに繋がれる「日常」が
いよいよ始まった。

つづく

CO*4 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

シュガー | URL | 2013/03/20(水) 19:37 [EDIT]
凛さんへ

「○○○風のメイク」とはどんなのかな? ^^:
凛さんの一生懸命さが伝わって楽しいレポですね
こちらまでウキウキしてきます
次回、「○○○風のメイク」が明かされるのを楽しみにしてます

ウキウキ、ワクワク(*^_^*)
● >シュガー様
| URL | 2013/03/20(水) 22:04 [EDIT]
コメントありがとうございます。

○○○風メイクは明かすつもりはありません。
ご期待に沿えず申し訳ないです。


美紗 | URL | 2013/04/03(水) 00:15 [EDIT]
リアルでの隷属・・・舌ピアスに、セーラー服に、おチンポさまに、さらには全てを包み込んでくれるご主人様の体臭・・・何もかもが「絶対的支配」のための必然であり、その一方で家畜にとっては「絶対的安らぎ」でもあるんですよね。在るはずのない自分が存在すること・・・その幸せを噛み締められる瞬間こそ、「自分の居場所」を見つけられたってことなんだと思ってます。逆にそんな自分の存在を認めてくださる人こそ、「自分が生きる意味」そのものなんじゃないでしょうか。日常生活のメイクからコスチュームまでも全て支配されつつも、そのことにドキドキ(=安らぎでもあり)を感じる瞬間は、本当に幸せなんだろうなって。報告を読んでいて、こちらまでとてもうれしく思えてきました。これからも応援しますよ;笑。
● >美紗さま
| URL | 2013/04/06(土) 00:34 [EDIT]
美紗さま!読んで下さってありがとうございます。
絶対的な支配のための必然・・と、まさにその通りで、絶対的というのは唯一という意味だと思うんですよね。
全てが隷属のために存在するから、「在る」という現実の存在を遥かに超えることを要求されているという。
「近く」というのはご主人様からすれば「足りない」ということで、まだココに留まっている「ただ存在しているだけ」の凛を許さずぐいぐい引っ張ってご主人様の唯一に鍵をかけて収められていくドキドキが伝えられればいいなぁ・・と思っています。
いつもありがとうございます!!美紗さま、心から感謝いたします。
Copyright © I am not needed even tomorrow.. all rights reserved. ページの先頭へ